2009年3月号掲載 が~まるちょば

僕らの舞台には想像力が不可欠です。
当日はチケットと想像力をお忘れなく!!


●「が~まるちょば」という名前はどうやって付けたんですか?

HIRO-PON(以下、H):実はこれ、グルジア語で「こんにちは」っていう意味なんです。2人がまだソロでやってた頃に、ドイツのイベントにたまたま揃って出る機会があったんですね。そのイベントの出演者に、グルジアの子ども達がいたんですよ。それでこの言葉を教えてもらったんだけど、他のグルジア語を知らないから、彼らと話す時は「が~まるちょば」しか使わなかったんです。でも不思議と会話が成り立つんですね。それが面白いねって2人で話してました。
ケッチ!(以下、ケ):その後コンビでやっていこうと決めた時に、グループ名をどうしようかと話して、当時の思い出も印象的だったので「が~まるちょば」がいいんじゃないかと。覚えづらいなとは思ったんですけど、1回覚えたら忘れないし、響きもいいですしね。

●パントマイムのコンビって、世界的にも珍しいんじゃないですか?
H:色んな国で活動をしてきましたが、確かに僕らみたいなパントマイムのコンビは見たことが無いですね。コンビを組む何年か前に、一緒にパントマイムをやる機会があって、それがきっかけでコンビを組んだんですが、僕ら2人って性格が全然違うんですよ。だから、僕が持っていないものを彼は持っているし、彼が持っていないものを僕は持っているし。足りない所を補っていけるから、1+1=2以上のことができているとすごく感じます。

●先ほどおっしゃった通り、海外でも積極的に活動されているとのことが、やっぱり国によって笑いのツボって違うものですか?
H:僕らのやっていることは普遍的なことなので、日本と海外との違いはあまり感じないですね。ただ、下ネタはヨーロッパのほうでよくウケますよ(笑)
ケ:だから、ヨーロッパで公演をするときは下ネタを増やしたり(笑) 地域ごとに強弱の付け方を変えたりと、場所によって多少アレンジするんですけど、基本的には同じことをやってます。ただ、お客さんの反応の仕方はだいぶ違いますね。海外の方は、自分が面白いと感じたらどんどんノッてきてくれるんですけど、日本の方はシャイなんで、拍手する時も周りの人の様子を伺いながら、みたいな感じで。「笑うのを我慢するのが大変でした」ってアンケートに書かれてたりするんですよ。我慢せずに笑ってくれればいいのにって思いますね(笑)

●なるほど。我慢は禁物ですね(笑) 4月8日の公演で、初めてお2人の舞台を観る方も多いと思うんですが、より楽しく観戦するコツを教えて下さい!
ケ:舞台を観るって、受け身なことだと思うんですけど、積極的な受け身でいてほしいというか。セリフを喋らないし、セットもほとんど使わないので、僕らの舞台は情報量が極端に少ないんですよ。だから、僕らが何をやっているのか想像力を働かせながら見てもらえると、すごく楽しくなると思います。公演当日はチケットと想像力をお忘れなく(笑)

 


ガ~マルチョバ

ケッチ!(写真左)、HIRO-PON(写真右)によるサイレントコメディー・デュオ。1999年の結成以後、日本はもちろん、海外でも活躍中。演劇祭「エジンバラ・フェスティバル・フリンジ」にて2年連続受賞、2007年「News week 日本版」にて「世界が尊敬する日本人100人」に選出されるなど、多方面から高い評価を集める。

「サイレントコメディー JAPAN TOUR 2009 Glorious Return」
パフォーマンス、ショートスケッチなどの前半、長編コメディー「街の灯」の後半に分かれた2部構成。公演の詳細はP98をチェック。