2009年3月号掲載 明和電機

常識で凝り固まった脳みそを
ナンセンスでデトックスして下さい


●社長の名字は「土佐」なんですが、何か高知と関係があったり?

兵庫県の生まれなので、特に関係があるという訳ではないと思うのですが... ただ、土佐家は海賊の血筋だそうなので、ひょっとしたら何か縁があるのかもしれませんね。

●会社というスタイルで活動するのは、何か理由があるんですか?
これはコスプレですね(笑) まあ親父が電気屋だったということもあるんですが。芸術家っていうとみんな身構えちゃうんですけど、この格好をしているとすごく受け入れられやすいんですよ。そういう効果もあります。

●どの製品もユニークなものばかりなんですが、こういったものを生み出す発想の源はどこにあると思いますか?
うーん... 生命力(笑)

●えっ!? 意外な答えですね(笑)
昔から思うんですが、ナンセンスって生命力だと思うんですよ。もともと生命は海から生まれましたよね? で、海で生まれたその生物が、陸に上がると窒息して死んじゃう訳ですよ。でも、「俺行っちゃうよ~」って上陸しちゃう奴がいたり、さらにそいつが「俺飛んじゃうよ~」って高い木から飛んだり。そういうやっちゃいけない、常識を超えていくことの連続で生命は広がったと思うんですね。モノ作りも似た所があって、常識を超えていくことが大事なんですよ。そういう意味で生命力がモノ作りの原動力になっていると思いますね。

●そうやって生み出したものを展示会やライブなどで表現する訳ですね。
そうです、見せびらかしです(笑) 「0点取ったよ」って見せるのと一緒ですよ(笑) モノを作ることが前半だとしたら、それを人に見せるという後半があってこそ、モノ作りって初めて意味があると思うんですよ。

●そんな見せびらかしの(笑) 展示会が高知で4月に行われる訳ですが、どういった内容になっていますか?
明和電機を結成して今年で16年になるんですが、今まで作ってきた製品が大体150種類ぐらいあるんですね。それを一挙に見れるようになっています。あと、その製品を実際に使ってみたり、明和電機の制服を着て記念撮影ができたり。いろんなナンセンスが詰まっているので、常識で固まってしまった脳みそのデトックスにぜひ来て頂けたらと思います。

 


メイワデンキ

土佐信道プロデュースによる、中小電機メーカーを模した芸術ユニット。魚をモチーフにした「魚器シリーズ」や、オリジナル楽器「ツクバシリーズ」、新しい暮らしの提案を行う「アルクラシーシリーズ」などを発表。また、これら製品を使ったライブパフォーマンスやオリジナルグッズ販売など、多彩な活動を展開中。

「明和電機ナンセンスマシーンズ展inこうち」
4月11日(土)~5月10日(日)高知県立美術館 様々な製品の展示のほか、体験コーナー、映像コーナー、コスプレコーナーなど、エンターテインメント性あふれる参加型の展示会。詳細は問いにて(高知新聞企業 事業企画部 088-825-4328)