2008年12月号掲載 矢口史靖監督

普段は絶対に乗れない飛行機が、
映画館で待ってますので、ご搭乗お待ちしております!

 映画「ハッピーフライト」


●まずは映画を観た感想から… 私も飛行機の離着陸が大の苦手で、いつも「神様仏様イエス様~」なんてお祈りをしてしまうんですが…

そんなあなたにワンポイントアドバイス! パイロットに聞いたんだけど、実は飛行機って、いくら揺れても平気なんだって。だから、お客さんが搭乗してない貨物便を操縦する時は、乱気流の中でも平気で突き進むそうですよ。

●えぇ!? そうなんですか。ありがとうございます。これからはお祈りやめます。ところで、作品には個性豊かな面々が搭乗していましたが、監督自身はどのような乗客ですか?
僕も離着陸でいちいち怖がる「笹野さん」みたいな乗客でした。車輪がしまわれる音ですら何の音か分からないから、故障してるんじゃないかと悪い方ばかりに考えちゃって。でも映画を作り終わったら、飛行機の動作には一つ一つ理由があって、そのシステムを理解してしまうと「な~んだ、飛行機大好き☆」って感じ。

●そんな飛行機嫌いだった監督が、今回「航空映画」を題材にした理由は?
昔からね、飛行機に乗るのは嫌いだったけど、飛行機映画は大好きだった。パニック系もヒューマンドラ系も、とにかく旅客機が出てくればなんでも。だから、当初は、マッチョなヒーローが悪を懲らしめ無事に帰還するような、コテコテのハリウッド映画を作ろうと考えてたんですよ。けど、取材を進めるうちに、パイロットやCA以外にも、管制官やバードパトロールなど、知らなかった職業がたくさん見えてきてた。すると、マッチョのパニックムービーじゃなくて、飛行機に数百人もの乗客を乗せて飛ぶという航空会社全体のチームプレーに面白さを感じたんだあ。

●なるほど。「ハッピーフライト」は、航空会社の「安全性、責任感」等を根底にしているから、シリアスな状況の中でも「笑い」の演出がたくさん散りばめられていたんですね。
アハハ。あれはもう僕の「癖」ですよ。サスペンス一辺倒というのは耐えられない。ガス抜きの穴をついポコポコ開けてしまう。ハラハラしつつもフッと笑いがおこる「スイカに塩」みたいな映画が好きなんですよ。

●笑いあり、サスペンスあり、感動ありのこの作品を観れば、これからのフライトがぜ~んぶ「ハッピーなフライト」に変わりますね♪ では、早速映画館に搭乗しに行きましょうか(笑) 


 

映画情報/「ハッピーフライト」
出演/田辺誠一、時任三郎、綾瀬はるか、吹石一恵 、田畑智子、寺島しのぶ、岸部一徳、笹野高史、小日向文世、他
 
STORY
副操縦士の鈴木は、機長昇格の最終訓練である乗客を乗せて飛ぶ実地試験でホノルルに向けて飛び立つことになる。その日のフライトも、定刻に離陸! そのままホノルルまで安全運航!! のはず… だった… のに!?… 「スウィングガールズ」の矢口史靖監督がメガホンを取った、飛行機をテーマにしたコメディー。航空機一機をスケジュール通り安全に離着陸させるために働く、さまざまな役目を負ったスタッフたちの奮闘ぶりを生き生きと描く

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