「100年、旬であり続ける企業でありたい」、創業44年を迎える老舗美容室でありながらも常に進化し続け、新たなステージへとチャレンジ。10店舗にまでサロンを増やしてきた「RT HAIR CREATION」。その成長の裏には、出産を経ても尚、働き続ける女性の活躍と、頑張る人を応援・支援する姿勢を緩めない山本社長の強い想いがあった。
RTは人が輝き続ける会社
独立開業が相次ぐ美容業界において、「人が輝き続ける会社」として全国から注目されるサロンがここ高知にあるのをご存知だろうか。1973年「美容室ロイヤル」として創業、今年で創業から44年を数える「RT HAIR CREATION」。直営6店舗、フランチャイズ4店舗の全10店舗で、トータル100名を雇用している。女性が8割、そのうち4割が仕事と家庭を両立しているという。驚くべきことに、ここ数年の産休復帰率は100%で、出産前のキャリアのまま復職。中四国ナンバーワンの成績を修める、RTのトップスタイリストも育児と仕事を両立している。お客さまサービスこそ命、土日祝日が最も多忙とされる美容業界において、そんなことが本当に可能なのか… 2000年より代表としてRTを率いる山本社長にお話を伺った。
スタッフの自主性を大切に
山本社長は、あくまで「自主性」を重んじる。産休後のワークスタイルもスタッフ自らが決め、会社はそれを応援する。子どもがいるからと言って甘やかしはしない。お客さまにスタッフの境遇は関係ないからだ。ただ、会社は全員が頑張れる環境を出来る限り支援する。ミーティングや練習する横で子どもが遊んでいる、なんて光景はRTでは日常茶飯事だ。また、個人の年間売上目標もスタッフ自らが立てる。個人の目標の集積がサロンの年間目標となり、全サロンの総額が会社の年間目標に定められるというから驚きだ。
夢を叶えるための「合宿」
RTの未来のビジョンは、年に数回の「合宿」で決まる。子どもがいるスタッフも全員参加だ。スタッフは自分の叶えたい夢に向かって具体的な目標を立て、幹部はスタッフの要望を集め、会社の未来に向かいビジョンを描いていく。そのためには何をすべきか… ディスカッションの末に決まった目標は「未来予想図」として1冊のブックに。全社員の手もとに配られ、それを何度も見返しながら、スタッフは一年間を夢に向かって過ごすという。「ビジョンを立てるだけでなく、それを見える化することが大切だ」と取り入れたRT独自の人財育成のかたち。結果よりもプロセスを大切に考える同社のスタイルがにじみ出ている。
美と感動を与えたい…
ヘアサロンと言えば、ヘアデザインのプロ。しかし、RTのスタイリストは、お客さまのライフスタイルを重んじる。目の前の髪型をキレイに見せるのはスタイリストとして当然のこと。さらに、全身のトータルコーディネート、広くはライフスタイルに合わせたパーソナルデザインと、期待以上の感動を提案してくれる。それが、長きに渡って顧客から支持される理由。母になってもRTに通い続けるのはスタッフだけではない。中学生からママになってもずっと通い続けているというお客さまも多い。飽きさせないため常に技術を磨き、一人ひとりが進化し続けること、お客さまに対する存在価値を持ち続けるために、寸暇を惜しんで学ぶことをいとわない。まさにクリエイティブ集団。そのトップを、全国の美容業界をも率いる勢いで突き進む山本社長。「100年、旬であり続ける企業でありたい」、最後にそんな想いを語ってくれた。
株式会社 RT
●設立/1973年 ●従業員数/100名直営店として「RT HAIR CREATION」を4店舗に加え、Beautyスペースを併設し、
トータルビューティを提案する「Viviean Rosso」、
メンズ&キッズルームを備えファミリーサロンをコンセプトとした「Viviean Verde」。
さらに、グループショップ2店舗を運営する。