映画ガチ☆ボーイ
誰もがスクリーンに拍手を送りたくなるような、
観た人の心に温かいドロップキックを残します★
映画「ガチ☆ボーイ」
●高知はいかがですか?
佐藤隆太(以下、佐)‥では私、ここ高知への想いを俳句にしたいと思います。「高知来て カツオ食いたい でも食えない」(笑)。次の仕事の関係であと1時間半しか高知に滞在できないんです。取材が詰まってるし、お昼もお弁当でしたから。いつ差し入れで頂けるだろうかと(笑)。高知を、そしてカツオを本当に楽しみにしてたんですけども、すぐ発たなければいけない男の哀愁をうたってみました(笑)。
●次回は是非(笑)。では、完成した作品を初めて見た時の感想は?
小泉徳宏監督(以下、小)‥じゃあ、今度は私が一句(笑)。自分で言うのもなんですが、作ってる時から手応えは感じていて、出来上がりは予想以上にエネルギーのある映画になってるな、と思いました。時間の都合でカットしたシーンもあったけど、それがかえって「ギュ」っと詰まった印象になって、みんなのエネルギーがうまくフィルムに焼き付いたように感じましたね。
佐‥ほんとに胸が熱くなりました。「ああ、ほんとに形になったんだな」と改めて感じましたね。楽しい撮影ですごく恵まれた時間を過ごしたんですが、今回は難しい役柄に加えて「学生プロレス」という大きな課題もあったので、僕にとっては闘いというか、苦しい現場でもあったんです。だからこそ「みんなでやり遂げた作品だ!」って思っているので、撮影をしてた光景が鮮明に思い出されました。
●障害を持ちながらという難しい役柄でしたね。
佐‥そうですね、今回の五十嵐という役は、僕にとって大きな挑戦になる非常に難しいキャラクターでした。眠るとその日あった事を全て忘れてしまうという記憶障害を持っているんですけど、それってすごくデリケートな問題。だから五十嵐は常に不安定というか、気持ちにぐらつきがあるというか... 1人でいようが、大好きなプロレス研究会のメンバーと一緒に笑っていようが、彼の心の中っていうのはどこか怖さだったり、孤独感や不安が常にある。そういう微妙な部分をきちんと表現したいと思ったんです。やっぱり、その揺れてる気持ちを表現するのが非常に難しい作業でしたね。
●佐藤さんが劇中で、プロレスのコスチュームとして着てる「マリリン仮面」の衣装が気になりました(笑)
小‥やっぱりそうなんだ(笑)。動きが爬虫類っぽいってことでイメージされた緑色のコスチュームなんだけど、これは決して「カッコイイ!」っていう衣装じゃない。まあ、狙いでもあるんだよね。最初はこの衣装イケてんのかな? って思わせておいて最終的にはイイかもしんねえっていう。
佐‥でも、ぼくは最初に見た時「あ、なんかいいな」と素直に思ったんですよね。やっぱり五十嵐のキャラクターに合ってるんです。ぜひ劇場でもチェックして頂きたいんですけど、頭にポコンポコンと山がついてたりして、ほんわかとした可愛らしさがあるんです。マスク1つとっても、めちゃくちゃ強そうでは無いんですよね。
小‥なんとも言えない柔らかさというか(笑)
佐‥そうそう! プロレスなのにちょっと柔らかいゾ、というね(笑) あの雰囲気が五十嵐にピッタリなんですよ。
●この作品を通して観客に一番伝えたかったことは何ですか?
小‥映画を作る時はいつもそうなんですけど、何かに対して「こうあるべきだ、こう生きるべきだ」みたいな結論を出すような事はしたくないんです。だから、この五十嵐君の生き様を通じて、「五十嵐君は今こういう風に生きてますけど、みなさんはどんな風に過ごしてますか?」みたいな感じの問いかけや想いを込めて作りました。
●ほっとこうち読者にメッセージを!
佐‥ほんとにたくさんの方々の熱がココまで凝縮されている作品ってなかなか出会えないと思います。スタッフ、キャストも熱を持って、みんなの力でできた作品。映画は完成してしまったけど、これから五十嵐の生きた証っていうのが映画を見たみなさんの胸に刻まれていく事が、この作品の生きていく道になっていくと思うんです。北海道で撮影して広がった「ガチ☆ボーイ」の輪が、ぜひ高知でも広がっていけばいいなあって思いますね。なので、ぜひこの輪に参加してください!
小‥そうですね、一人ひとりがほんとにこの作品にかけている、っていう想いが現場ですごく伝わってきて、文字通り全力を尽くした作品。楽しい雰囲気の映画に作ってますが、その裏には色んな葛藤やドラマを詰め込んであるので、ぜひそういう部分もお見逃しなく! 前向きになれる元気になれる映画なので、落ち込んでいる方や前に一歩進めない方にも見て頂きたい!あと、感想文を送ってください(笑)。見た方のリアクションを直にすごく知りたいので、ぜひ送ってきて欲しいです。
佐‥回し読みします!(笑)
小‥3月1日公開なんで、「TOHOシネマズ高知」で映画の日、1000円で見れます(笑)。1度と言わず2度3度、ぜひ劇場に足を運んで頂きたいと思います!