和紙は漉くだけでなく、その和紙を染めるという「染色」も、職人の技の一つ。
今回は、いの町に工房を構え、美術用紙やアート作品を手がける「田村和紙工房」を紹介!
田村和紙工房について
明治創業、作業場には100年以上前の面影を残す「田村和紙工房」。
長く産業用紙を漉いてきたが、時代の変化を受けて現在は「染め」の仕事を中心に、美術用紙やアート作品などを手がけている。
田村 晴彦さん(たむら はるひこさん)
100年以上続く製紙業の一家に生まれた晴彦さん。幼い頃から自然と家の手伝いをし、高校卒業後は実家の製紙業へ。
30歳頃からは徐々に「染め」(和紙の染色)の仕事を中心としていき、還暦を過ぎてからは、奥様の後押しもあり、自身のアート作品の創作にも精力的に取り組む。
手がけている製品とこだわり
晴彦さんの経験と想像から生まれる独特の色合いには、多くの愛好家がいる。
使ってくれる方のことを考えながら、「この色が合うかな」「この組み合わせがいいかな」…と、インスピレーションはどんどん湧き起こるのだそう。
「夢幻染め」と呼ばれる晴彦さん独自の染め方は、2枚と同じ染め方ができない。
淡く繊細な色合いを「夢、幻のような」と奥様が表現し、いつしか呼び名として定着したのだとか。淡く繊細な色合いが特徴で、ちぎり絵や、ラッピング、書道など多くのシーンで使われている。
漉く際に、原料の楮を砕かずに利用することで、立体感を生み出しているアート作品。
和紙展示・販売先
- いの町紙の博物館
住所/吾川郡いの町幸町110-1
HP/https://kamihaku.com
まとめ
多く人を魅了する、美しい染めとアートの数々を生み出している晴彦さん。現在も奥様と二人三脚で、歴史ある工房を支え合いながら守っている。
長年培ってきた経験と技術、相手に寄り添ったモノづくりは、紙産業の機械化が進んでも置き換わることなく、彩り豊かに息づいている。
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